2011年01月21日(金)
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いぜんも書いたことがあるが、こどものころ鉛筆の硬さを示す記号体系に納得がいかなかった。
H、2H、3H…とHが増えていくとどんどん固くなるのはわかる。きっと"hard"のHなんだろうな、ということも予想が付いた。
で、Bだ。Bはふえると柔らかくなる。なんで"soft"のSじゃないんだろうか、ということをおいておくと、これも納得性が高い。ちなみにBは"black"のことだ。なんでだ。固さの話してるのにいきなり色パラメーターもちだすなよ。みんな黒いだろう。いまは色鉛筆の話してないだろう。
問題はHBだ。
煮え切らない。HなのかBなのか。中間だということは分かる。こういう標記が許されちゃうからBなんてやめるべきだったのだ。Sだったら「ハード・ソフト、ってどっちだ!」ってなっただろう。ほらみろ。
HBはこの表記体系からしたらまさに原点なので、強いて言えば0(ゼロ)であるべきだと思っていた。いまも思っている。
はなしはこれだけでは終わらない。Fの登場だ。
長年Fがどこに位置するのかよく分かっていなかったが、どうやらHBとHの間に位置するらしい。やめてくれ。百歩譲ってHHBにしてくれ。「イノイノブタ」という例もあるじゃないか。
しかもFは"firm"(しっかりとした)だそうだ。なんでだ。なぜそこでまた第3のパラメーターもちだすかな。まるでBやHはうっかりしているみたいじゃないか。
混乱の原因は(混乱だと思っているのはぼくだけでしょうが)、最も利用されるHB付近の固さに対してはきめ細かな段階の刻みが求められる点にある。4Bと5Bの間と同じようにはHとBの間はいかなかったのだ。実際固さがどのように分布しているか知らないが、求められる刻みはリニアではなく、HBを中心に対数的に推移するのだと思う。
ところで。高齢化社会とさけばれ久しいですが。
ときどき「後期高齢者」という言葉を耳にする。75歳以上の方々をさすとのこと。おもに「医療制度」とセットで登場する。この用語がなんだかおちつかない。というか、いつのまにこんな言葉ができたのか。ぼくが子どもの頃は高齢者はひとからげだった。さらに言えば「高齢者」とさえ呼ばず「老人」と言っていた気がする。
つまり、高齢者のボリュームと人生の滞空時間が大きくなったので内部で区別する必要ができた、ということでそれがすなわち高齢化社会ということなのだろう。ちなみに予想通り75歳未満65歳以上は「前期高齢者」というらしいが、こちらは一度も耳にしたことがない。
で、心配なのは今後どんどん高齢化社会が進行していくと、第3の高齢段階名称が必要になるのではないか、ということだ。「中期高齢者」とでも呼ばれるのだろうか。あるいは"HB"のように「前後期高齢者」とか。
しかしそのうちそれでも足りなくなって、「F高齢者」とか。きっと最大のボリュームゾーンである団塊の世代を中心にそういうことがおきると思う。なげかわしい。
(総裁談) | | |