2006年04月29日(土) 
 
「アポロ」というチョコレートのお菓子がある。あのなんともうそくさいイチゴ香料のにおいがするすてきなお菓子だ。

いままで意識したことがなかったが、この「アポロ」とはあのアメリカの人類を月へ送る計画のことだ。そしてこのお菓子がなぜそんな国家規模の計画の名前を冠しているかといえば、それはこれの形状が乗組員が地球に帰ってくるためのあの最後の乗り物に似ているからだ(と思う)。

たしかに月に行くのも大事だが、無事に帰ってくることはもっと大事だ。そう考えると華々しい響きの「アポロ」をその名に採用するお菓子の形が、打ち上げロケットの形ではなく大気圏突入のための乗り物のほうを模しているのは重要性という観点からは正しいのかもしれない。

しかし、正しけりゃいいってもんじゃない。なんでだ。子ども向けのお菓子ならやっぱり「アポロ」つったらロケットの形であるべきではないのか。そっちじゃないだろう。

この点を今まで不問にしてきたのはどうなのか、と思うと同時にそんなことがどうでもなるぐらいロングセラーであり続けることの勝利を感じる。

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昨日28日付のデイリーポータルZ「消えかかった赤」という記事を書きました。

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(総裁談)

2006年04月27日(木) 
 
「はないちもんめ」という子どもの遊びがある。「勝って嬉しいはないちもんめ 負けて悔しいはないちもんめ〜」というあれだ。

2チームに分かれてそれぞれ相手のメンバーの中の一人を「あの子が欲しい」と指名し、じゃんけんに勝った方がその子を自分のグループに入れていく、という遊びだ。

この歌、実は子買いに買われていってしまう様子を歌ったものだという説があるようだ。「勝って」は「買って」であって「負けて」は「値切られる」の意味だとか。

そんな悲しい歌だったのか、と思ったが考えてみればこのゲーム、最終的には相手方メンバー全員を勝ち取ったチーム1つになっておしまいだ。つまりプロセスはどうであれ、最後はみんな勝ち組だ。良いゲームじゃないかこれ。

(総裁談)

2006年04月23日(日) 
 
「千円札は拾うな。」という本がとても売れていると聞く。

いわゆるビジネス書に分類される類の本のようで、「勝ち組」である著者独自のユニークな考え方が示されているらしい。読んでないから知らないけど。

しかし、ぼくだったら「二千円札は拾うな」と言いたい。券売機とかで使えないから。

あとタイトルの末尾に「。」をつけるようなセンスの持ち主にビジネスに対して云々されたくないと思う。

(総裁談)

2006年04月22日(土) 
 
眉を整えるのが苦手だ。

というか、基本的に眉には自由奔放に思うがままに生えてもらっている。なのでだらしのない眼まわりだ。眼ヂカラ0だ。そんな力は別に欲しくないわけだが。

だって、眉毛抜くのってちょう痛い。女性には「眉の手入れをしない」というのは信じがたいことなんだろうが、多くの男性にとって眉毛を抜くのは非日常だ。あんな痛いの、ハレかケかで言えばハレだ。毛の話だけど、ケではなくハレだ。年に一度の収穫祭並だ。丸太に乗って坂を滑り降りたり、極寒の海にざぶざぶと入っていくぐらいのハレだ。とおもう。たぶん。ちがうのかな。

あんな痛いのに愛する女性達はよくもまああんなに日常的に眉毛を抜くもんだとつくづく感心する。感心すると同時にちょっとおかしいんじゃないかと思う。

きけば毛を抜くというのは代表的な自傷行為だ。ストレスからくるちょっぴり異常な行為だ。そんな解釈も成り立つ中、女性達は腕とかワキとかスネとか体表各所の毛を抜きまくっている。どんだけのストレスだって話だ。

つまりこれは男社会における女性達のストレスフルな状況を如実に表した現象なんじゃないか。ああ、かわいそうな女性達。でもやっぱり眉毛ぼうぼうの女の子とかやだ。

あと、なんで今日はこんなに毛について語っているのか自分でも分からない。

(総裁談)

2006年04月18日(火) 
 
日本ハムの新庄選手が今シーズン限りでユニホームを脱ぐことを決めたという。

かつて芸能活動を一時中断してアメリカに「修行」に行った吉田栄作さんは、その決意表明の際に「皿洗いから始めたい」と言った。故ナンシー関はこれを聞いて、彼ならこのセリフを比喩としてではなくほんとに皿を洗いかねない、と評したが、今回の新庄選手の「ユニホームを脱ぐ」にも同じ気配を感じる。

「ユニホームを脱ぐ」って言って文字通りユニフォームを脱ぎかねない新庄選手(*)。それが彼の魅力なんだと思う。知らんけど。

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*そういえば下着のCMに出演していたが、あれはこれの前振りだったのではないだろうか。今後の動向に期待が高まる。
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(総裁談)

2006年04月16日(日) 
 
織田信長のぞうりを懐に入れて温めて、それで気に入られたという羽柴秀吉。

美談として語られているようだが、ものすごくやな話だ。会社でこんなふうにしてゴマするやつがいたらぜったいみんなに嫌われていると思う。こんなやつに会社任せちゃならない、と思うだろう。

でもわれわれにはそんな秀吉に国を任せてしまった歴史がある。で、ゴマすり野郎に国を任せてどうなったかというと最後には朝鮮出兵とかしてしまった。やっぱりやなやつには国を任せちゃだめだ。

よく「歴史上の偉人から学ぶ」というが、学ばなければいけないのはこういうことだと思う。

(総裁談)

2006年04月14日(金) 
 
デイリーポータルZ「ダンメンを鑑賞する」という記事を書きました。本日14日に更新されています。

そしてこの記事中でダンメン鑑賞してくださった吉永さんと、来る7/29(土)に大阪でイベントをやることになりました。「団地ナイト」に興味あるけど行けなかった、という大阪近郊の方々は、ぜひ。お待ちしております。詳細はまた。

(総裁談)

2006年04月13日(木) 
 
肌の乾燥を防ぐためのクリームのパッケージには高らかに「尿素配合」と書いてある。「どうやら尿素って役に立つやつらしい」と知られてきたので、いまや「もっと尿素入れろ」ぐらいの雰囲気すらあるが、一昔まえまでは肌に直接塗るものに「尿」の字を入れるのには抵抗があったのではないかと思う。何事も慣れだ。

この尿素、その存在が発見されたのが人間の尿の中でだったとか。アンモニアを体内で無毒の状態にした時に生じる物質らしい。

気持ちは分かるがだからって「尿素」ってネーミングはない。だいたい「素」って元素にしか付けちゃだめだと思う。こういう例外つくると学生が迷惑する。

元素じゃないのに「素」がつくものではあと「酵素」を思いついたが、洗剤のCMなどで「酵素パワー」とアピールされているのと同じ境地に尿素もたどり着いて「尿素パワー!」と歌い上げられるようになったら、尿素もかなりこなれてきた証拠になると思う。なんの話してるんだぼくは。

あと、「臭素」っていうのもあるな。これはちゃんと元素だけど。猛毒で刺激臭があるので「臭素」というとか。この臭素、しばしばプラスチック、ゴム、織物などを燃えにくくするために臭素化合物というかたちで添加されるらしい。今後尿素に次いで「臭素配合!」と大々的にアナウンスされるようになってほしいものである。

なんか気の毒な名前だったんで応援したくなってしまった。

(総裁談)

2006年04月11日(火) 
 
食に一家言ある人は、ある種のだめな料理や食材を「薬臭い」とか言ったりする。人工的な食材などを揶揄するときにすぐそういう表現をする。海原雄山とか3話に1回ぐらい言ってるんじゃないかと思う。

でもほんとの薬ってそんなに薬臭くない。たぶん彼らが言う薬臭さの原因って薬とはぜんぜん違うなにかによるものなんじゃないだろうか。

そんなことにも気づかない人に食について云々されたくないといつも思う。

(総裁談)

2006年04月09日(日) 
 
「基本のキ」という言葉をときおり眼にする。「デジタルカメラ基本のキ」など主に実用書のタイトルなどで見られる言い回しだ。

いつまで経っても「キ」から先に行かない。「デジタルカメラ基本のホ」とか見たことがない。たいてい基本のキあたりで投げ出してしまうと言うことなんだろうと思う。使い古された陳腐な常套句でなんだかなあ、と思っていたがそう考えると好感が持てる。

(総裁談)

2006年04月08日(土) 
 
上場廃止となってしまったライブドアだが、同社の現社長平松氏は再上場したいと語っている

事件で信頼を失ってしまったライブドア。再上場を目標とするというのは社員にとってもよい励みになるのではないだろうか。

ところで堀江前社長は以前「ベストジーニスト」を受賞している。これは上場廃止にならないのだろうか。「上場」じゃないけど。

仮に日本ジーンズメーカー協議会が堀江氏に対する同賞の取り下げをしたら、氏にはぜひ「再上場」を目標として欲しい。きっとよい励みになると思う。

なりゃしないか。

(総裁談)

2006年04月07日(金) 
タクシーのダッシュボードの上には「空車」とか「回送」とか「迎車」とか「支払」などの表示が出される。

このようにしてタクシーの状態を外に知らしめるのは大事なことだ。これらの表示がなかったら回送中のものや迎車中のものに対して手を挙げて停めようとしてしまったりするだろう。確かに必要だ。

だけど「割増」の表示はどうなんだ。あれ意味あるのか。

乗っている中の人に対して「割増」の表示をすることには若干意味があるかもしれない。「深夜なんでお金多めにとるからね」というだめ押しだ。むかつくけど。

でも車外に対して広く「こいつ割り増しで乗ってまっせ」ってアピールする必要はない。「ひゅー、お金持ちー」って感心して欲しいのか。

もしかして「GARCIA MARQUEZ」って一面に表示されているバッグとかそんな感じなのか。

(総裁談)

2006年04月05日(水) 
 
家で加入しているケーブルテレビがデジタル放送になってしまったので、番組をDVDに録画してそれをパソコンで見るということができなくなってしまった。

かように映像や音楽などを商売としている人たちはパソコンでそれらを視聴したり保存したりすることに対してすごく警戒的だ。確かにネット上には著作権を無視したものが流通していて、その警戒もむべなるかな、といったところではある。

ところで著作権といえばコピーライト表示に使う○の中にcが入っている記号をパソコンで表示しようとしてとても苦労したことがある。同じ苦労をする人は多いらしく、「(c)」と表記することでそれに替えているのをしばしば見かける。

「copyright mark」と呼ばれるこのマーク、日本語フォントでは用意されていないようで、英語フォントで文字コード入力をしなければならないようだ(*)。めんどくさい。

この「コピーライト表示がすぐに出せない」という事実に、パソコンにおける著作権の状況が象徴されているように思う。

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*ラテン文字セットで169にマップされているようなんだけど、日本語フォントでは同じ位置に「ゥ」(小さいカタカナのウ)が割り当てられているとか。著作権表示をしようとしたら「ゥ」。これもまたなんだか象徴的。
 あとHTMLのタグには割り当てられているようです。あ、あとunicodeだったら日本語フォントでもいけるらしい。なんでこんなことまで書くかというと、ご指摘のメールが来ちゃうから。


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(総裁談)

2006年04月02日(日) 
 
「ミイラとりがミイラになった」という言い方があるが、ミイラとりがその目的を全うして「ミイラとりがミイラをとってきた」だったらどうか。

それは盗掘だ。

やっぱりミイラとりはミイラになるぐらいがちょうどいいと思う。

(総裁談)

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