2006年09月30日(土) 
 
古来、日本には八百万(やおよろず)の神様がいる。かまどの神様とか厠の神様とか、この国ではあらゆるところに神様がいるのだ。ユビキタス神だ。

時代が変わったからといって急に神様がいなくなったりはしないだろうから、ここ数十年で出現した物にも担当の神様がいるのだと思う。そういえば正月には自動車にしめ縄をしている家がある。

ただ、昔のかまどなどと違って、いまの物品に対しては神様の担当配置は難しそうだ。それは現代においては、一見ひとつの物に見えても、実はそれは複数の製造元が作った複数の物の組み合わせでできている場合が多いからだ。たとえば「パソコンの神様」などと単純にはいかず、「ハードディスクの神様」とか「マザーボードの神様」とかたくさんの神様がいるはずだ。各部署に神を配置した上で統合的に全体を統括する立場で「パソコンの神様」というものがいてもいいかとも思うが、それはもはや神様というよりサラリーマンだ。

もしかしたらもう八百万の神などいないのかもしれない。だからパソコンはよく壊れるんだと思う。

(総裁談)

2006年09月29日(金) 
 
先日「安倍首相についてどう思う?」と聞かれた。

ところで、ぼくは行きがかり上「総裁」などと名乗っているが、しばしば誤って「総帥」と呼ぶ人がいる。

総帥じゃなくて総裁です、などと訂正するほど「総裁」の呼び名に誇りとかこだわりを持っているわけではないし、そもそも「誤って」もなにもぼくは正式に「総裁」なわけではない。ただのネタだ。正直に言うなら「総裁」と呼ばれるのも恥ずかしいので、「総帥」と誤って呼ばれてもそのままにしている。

が、なんとなく「総帥」じゃないんだけどなー、と思うのも事実だ。いっそのこと総裁を名乗るのをやめて今後は本名でいこうとも思うのだが、これまでこのサイトで自分の名前を名乗ったこともないのでいきなり本名というのもおかしい。

などと何とも言いようのないむずむずに悩んでいたのだが、最近「総帥」と呼ぶ人が極端に減ってきた。たぶんここ最近自民党総裁の話題がよく聞かれるからだと思う。

「安倍首相についてどう思う?」と聞かれて、思わず「ありがたいです」と言ってしまったのは上記のような理由なのです。

(総裁談)

2006年09月28日(木) 
 
大学で経済学入門といったおもむきの授業をとったことがある。そこで初めて知ったのが「時間的価値」というやつだ。

ぼくの記憶が正しければ、これは今現在の100万円と1年後の100万円の価値は同じではない、というもの。今の100万円は、それを運用することで1年後に100万円以上にすることができるので今の100万円のほうが価値が高い、という説明がなされていたように思う。利子なんかの複利計算というやつはこの考えにのっとっている。はず。たしか。

ところで中国の故事に「朝三暮四」というお話がある。猿に与える餌を「朝3つ、夜4つにする」って言ったら猿が抗議したので「じゃあ朝4つで夜3つね」って再提案したら喜んだ、猿ってばかだなあ、という話だ。

たぶんこの故事を考えた人は大学で経済を学んだことがなかったんだと思う。

(総裁談)

2006年09月21日(木) 
 
プロボウラーはほんとにプロなのか。

ボウリングについて何も知らないぼくが言うのもなんだが、ボウリング毎日練習してたら全部ストライクになって当たり前なんじゃないのか。

ほかの対戦型のスポーツ、たとえば野球とかサッカーとかテニスとかは、自分がいかに上手になっても相手も上手になるので「これ以上上手にならない限界」はないが、ボウリングの場合、相手はピンだ。「いつでも全部ストライクとれる」状態に到達し得る。はず。

だからプロボウラー同士が対戦したら双方ともに全部ストライクで決着がつかない、という状態になりそうなものだと思うのだが。

実はプロにおけるボウリングゲームはは「全部ストライクになったら負け」というルールがあるのではないか。いかにギリギリの線を狙うか。チキンレースみたいなものなのだ。漸近線は無限に収束する値に近づきうるので、「これ以上上手にならない限界」はない、そういうものなんだと思う。

そんなわけないよね。ボウリングに詳しい人教えてください。

(総裁談)

2006年09月20日(水) 
 
沖に海鳥が群れている場所があったら、そこには魚群がいるという。魚を狙って鳥が集まっているわけだ。

ところで、最近人気(ひとけ)のない陸橋の下の道をよく歩く。取引先のオフィスへの近道なのだ。

ある日その道の脇のフェンスに、奇妙な小さい箱のようなものが取り付けられているのに気がついた。「なんだろう?」と思いながらもよく見ないまま通り過ぎていたのだが、先日若い女性ふたりが「あったー!」とか言いながらその箱を写真に撮っている場面に出くわした。

不思議に思ってふたりが立ち去った後その箱を見てみると、杯のような絵が描いてあり「赤い鳥」とだけ記されている。ほかには何もなく、ただそれだけのものだった。そして「赤い鳥」を検索してみたら、謎が解けた。どうやらこれのようだ。

つまり、あの奇妙な箱は宝探しのゲームの手がかりであり、簡単に見つからないようにあんなへんぴな場所に設置してあったのだ。ただ、問題はそこはホームレスの就寝場所だということ。前述した女性ふたりも横たわるホームレスを跨ぐようにして写真を撮っていた。

都市部で「簡単に見つからない場所」ってたいていホームレスがいるんじゃないだろうか。

つまりこの「赤い鳥」という宝探しゲームをやっている人は、ホームレスがいるところを狙って手がかりを探すといいと思う。海鳥が群れているところに魚群がいるのだ。

(総裁談)

2006年09月17日(日) 
 
一時期木村拓哉さんが「ぶっちゃけ」ってよく言ってたが、彼が言い出す前からこの言葉をよく使っていた知人が「真似をしたようで恥ずかしくてもう言えない」とこぼしていた。

同じように昔からハンカチでよく汗を拭いていた人も、いまや真似をしたようで恥ずかしくて以前のようにできなくなってしまったのではないか。気の毒に。

夏が終わってほんとによかったと思う。

(総裁談)

2006年09月16日(土) 
 
昨今なにかというとデスノートに喩える人がたくさんいて辟易する。「デスノートあったら絶対あの人の名前書いてるね」とか。このまえは会社で会議中にもこのようなデスノート発言があった。みんな人殺したいんだねえ。

デスノートに喩える。なにかというと野球や麻雀に喩えるあれと一緒だと思う。

(総裁談)

2006年09月14日(木) 
 
火星には運河がある、とされていた時期があった。極冠から水を運ぶべく火星人によって建設されたものとされていたのだが、観測の技術が高度になって望遠鏡の解像度が上がったら「見まちがい」だったことが分かった。なんとも残念だ。

合コンとかでかわいく見えたあの娘がしらふになって観測の精度が上がったら「見まちがい」だった、ということがよくあるが、あれと似たようなものなんだと思う。なんとも残念だ。

合コンやったことないけど、そういうことってあるんでしょ。

(総裁談)

2006年09月11日(月) 
 
巷で話題の「ハンカチ王子」。呼称がやや長いのでそのうち「ハ王子」とか表記されるのではないか。

ぱっと見「八王子」みたいで良いと思う。

(総裁談)

2006年09月09日(土) 
 
友人から「むかし父親が古美術屋で手に入れた日本刀が、実際に人を切ったことがあるものだったらしく霊が取り憑いていて、一家総出でお払いをしてもらったことがある」という話を聞いた。

人の血を吸った日本刀には切られたものの怨念が宿る。よく聞く話だ。

でもよく考えたら取り憑くべきは切った人の方であって、その道具の方ではないようなきがする。お門違いもはなはだしい。だって拳銃で撃たれて死んだらその弾丸に取り憑くか?

たぶん日本刀に取り憑いた霊は加害者に取り憑くのが怖くて刀の方で妥協したんじゃないかと思う。

そんな霊は怖くない。一家総出でお払いとか必要ないと思った。


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昨日のデリーポータルZ「アロエ部」という記事を書きました。今回はかなり趣向を変えて物語を綴りました。ひょっとこ恋愛小説です。こういう文章って、むずかしい。精進します。
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(総裁談)

2006年09月08日(金) 
 
仕事でよく「パワーポイント」という、作成した資料をスライドショーできるソフトを使う。

これは取引先に対して企画をプレゼンテーションする時などに使うのだが、たいていの会議ではそのスライドショーを紙にプリントアウトしたものを配るのが半ばしきたりとなっている。

するとどうなるかというと、スライドショーによるプレゼンテーションは誰も見てなくて、配られた紙の方をみんな見る。ぼくの説明などお構いなしにどんどん先のページを読まれてしまう。こっちは起承転結作って盛り上げることでしょぼい企画を劇的に見せようとしているのに台無しだ。

これはたとえて言うなら、映画館に映画を見に行ったら主要なシーンがすべてプリントアウトされたものが配られてしまうようなものだ。ほんとあの習慣はどうにかならないものかと思う。

確かに映画でもパンフレットなどは売られたりしているが、あれにはもっと別なことが書いてある。

今後は配る方には「登場人物について」とか「制作秘話」とか載せようか。「構想5時間!締め切り間際の追い込みの制作が生んだ超大作!全同僚が泣いた!」とか。

(総裁談)

2006年09月07日(木) 
 
冥王星が惑星でなくなったことに対して、アメリカの学者が抗議しているそうだ。

ニュースなどでは惑星から「格下げ」という表現が使われているが、格下げが気にくわないんだったら「殿堂入り」とかにすればいいと思う。

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ぼくが準レギュラー出演しているNHK BS2の番組「熱中時間」の今週金曜日9/8の放送はぼくが出ている回です。鉄っちゃん100人をスタジオに呼んでの特別番組で収録もたいへんおもしろかったので、ぜひご覧ください。

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(総裁談)

2006年09月05日(火) 
 
京王線や小田急線の終点、新宿駅では降車ホームと乗車ホームが別々になっている。降りる人と乗る人がぶつかり合わないようにするための配慮だ。

ところが、よくわざわざ乗車ホーム側の扉が開くのを待ってそっちから降りる人がいる。そちらから降りた方が良いことがあるのだと思う。階段が混んでないとか。しかし、迷惑だ。

たぶん本人は「こっちから降りた方が楽なんだぜ。俺って事情通!」ってな感じなんだと思う。

「少年の心を忘れない男」と聞くたびにこういう人を思い出します。あれは中学2年生ぐらいの心だな。

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デイリーポータルZの新しいコーナー「クラブ活動」「共食いキャラクター」更新中ですよ。
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(総裁談)

2006年09月01日(金) 
電車の中吊りで創価学会の池田会長が198個目の名誉博士号をゲットしたと知った。

あと2つで200個だ。その紙面からもカウントダウン感がにじんでいたように思う。

名誉博士号というものは果たして数多くもらえばすごいものなのかどうかぼくには分からないが、200個という数は確かにすごい。

200個目をもらったあかつきには「キリ番ゲットは○○大学さんです!」とか発表すればよいと思う。

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今日から1ヶ月、デイリーポータルZの新しいコーナー「クラブ活動」「共食いキャラクター」という連載をします。目標は毎日1キャラご紹介。

以前書いた記事の続編的なものです。良い共食いキャラがあったら教えてください。「良い共食いキャラ」の意味が分かりませんが。

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(総裁談)

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