2002/05/31  

 この土日は赤羽に撮影に行くつもりだったのですが、N氏は両日ともに仕事だそうです。急にやることがなくなった。暇(*1)。

 聞けば、今日急にお客さんから無理な注文をされたそうだ。「ソレハ無理アルヨ」(*2)とか言えば良かったのに、と言ったら、大阪弁で押し切られた、とのこと。

 カタコトの日本語を上回るもの、それは大阪弁だったか。

 ていうか、ぼくはNに「団地と仕事とどっちが大事なのよ?」って詰め寄ればよかったと今思った。

 そうだ。大阪弁を上回るもの、それはワガママ女だ。

 カタコト<大阪弁<ワガママ

 QED.


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*1
今年30になろうという男がほかにやることはないのか。

*2
昨日の「カモだより」参照。だから「〜アルヨ」はだめだって。
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(総裁談)





2002/05/30  

旧式の外部記憶装置についてメーカーに問い合わせをした。

「エー、多分ソレハ4年前二生産中止二ナリマシタ。ソノ製品ハ、ワタシモ見タコトガアリマセン。」

中国系の人を感じさせるなまりのある日本語で返事がされた。
とても丁寧な印象だったし、本当に分からなかったのだと思うが、こういう断り方もあるなと思ってしまった。

これの応用で注意しなくてはならないのは「〜アルヨ。」を使用しないこと。インチキだとばれそうな気がする。

(N談)


2002/05/29  




 冬季オリンピックの頃のコラムで「選手村」について書いたことがある(*1)。なぜに「村」という内容だった。その疑問が氷解しないまま時は流れ、ワールドカップを迎え、選手達が実際の「村」に宿泊したりするんでびっくり。

 カメルーンの選手到着が遅れて有名になった中津江村は「選手村」に改名した方がいいんじゃないだろうか。

 とか思っていたら、2002年9月23日から『第14回 釜山アジア競技大会』なるものが開催されるそうで、その「選手村」の建設が現在行われているらしい。上の画像はその鳥瞰図。
http://busanasiangames.org/Jap/3_FACILITY/M32_101FACILITY.asp

 こんな選手村ならしのごの言わず「村」として楽しめそうだ(*2)。「なぜに村」などという些末な疑問を抱かせない何かがここにはある(*3)。というか、選手になりたい。なって各棟の写真を撮りたい。それは選手じゃなくてプレスか。選手などそっちのけで団地を撮るプレス。

 そんなで改めて韓国との交流熱が再び盛り上がってきたところに、こんなニュースが。

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韓国のW杯チケット二十数万枚売れ残り
 
 サッカーのワールドカップ(W杯)開幕を3日後に控え、韓国でチケットがまだ二十数万枚も売れ残っている。「何としてもスタジアムを一杯にしたい」とチケットさばきに躍起。スタジアムがある都市の小学生らに無料配布する検討まで始めた。
 KOWOCによると、24試合中、チケットが完売したカードはほとんどなく、28日現在、大半の試合で3000―1万数千枚が売れ残っているという。
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 韓国人、ステキ。先日のコラムで「肩身の狭い思いをしているに違いない」と書いたが、そうでもないようだ。

 この調子なら、団地マニアもいっぱいいるに違いない。


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*1
2002/02/24のカモだより参照。

*2
ていうか、ほんとに韓国語でも選手「村」って言うんだろうか。上記サイトではそう書いてあったけど。

*3
ま、団地マニアだけが勝手に感じている何かなんですが。
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(総裁談)




2002/05/28  

 以前、撮影に行った先で「BigBoy」というハンバーグ専門のファミリーレストランで食事をすることになった。ちなみに道を挟んだ向かいには「ぽえむ」という軽食&喫茶の店があって、どちらにしようかちょっと迷った。ちょっとですけど。

 実は「BigBoy」で食事をするのは2回目である。八潮団地に撮影に行ったときにも、ここで食事をしたのだ。それ以来、この店を見かけたことはなく、ぼくにとって「BigBoy」はあまりメジャーではないファミリーレストランのひとつだ。ところが、どうも全国に200店舗あまりあるらしい。

 全国に何店舗あまりあると「どこにでもある」という認識のされ方をするのかがよく分からないが、200店舗なら1都道府県あたり4店以上なので、もっと見かけてもよいような気がする(*1)。


 全国に200店か。今思ったけど「ぽえむ」(*2)という名の喫茶店やスナックのほうが全国に多くありそう。


---
*1
調べたところマクドナルドは全国に3598店あるという(2000年時点で)。すごい。どうりでどこにでもあるわけだ。余談ですが、あんだけ売れといて、ぼくのまわりには宇多田ヒカルのCD持っている人が皆無なんですが、どういうことでしょう。3598枚どころじゃないのに、全然目にしない。あと、シドニィ・シェルダンの本とか。

*2
「歩絵夢」とかを含む。
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(総裁談)




2002/05/27  




 ぼくなりの日韓交流を考えてみた。

 以前、妹が韓国に出張した。おみやげ、と言ってもらったのが上の写真である。都営とよく似たタイプのソリッドな造形にハングルがよく似合う。

 サッカーも、交流にもふれあいにも全く興味ないぼくだが、これを見て、日韓の団地マニア交流は是非してみたいと思った。日本の団地と同じく、よせばいいのにサイドに余計な絵が描かれてしまっている点が、今回ばかりは両者をつなぐ友好の架け橋として効果的に機能しそうだ。

 あとほかには、ワールドカップに何の興味もなく、世間がワールドカップ一色になっていることに辟易している韓国人と是非盛り上がりたい。韓国でもさぞかし肩身の狭い思いをしていることだろう。こういう切り口の日韓交流があってもいいと思う。


 あと、こんな写真を撮って来ちゃうなんて、妹がちょっと心配。

(総裁談)




2002/05/26  

 そういえば、小泉首相のメールマガジンは今もやってるんだろうか。「らいおんはーと」。「大臣のほんねとーく」というコーナーもあった。

 うすうす感じてはいたが、政治の世界では、ここぞというときに平仮名表記が多いようだ。「やわらかさ」とか「親しみやすさ」を誤解した結果だと思う。

 ところで、しょぼいバンドのメンバーの名前は、たいていファーストネームをローマ字で表記する。また、しょぼいサブカル系の人たちはカタカナで名前を表記する(*1)。

 いずれも伸ばし棒をどう使うかがポイントだ。

・こいずみじゅんいちろー
・コイズミジュンイチロー

バンド風だと

・Jun’Ichiroh


 たぶんサイドギターとコーラス担当。

---
*1
さらに言えばヤンキーは画数の多い漢字で当字をしてメッセージを表記するし、ひと昔前の少女漫画の欄外の作者のコメントは全部ローマ字だ。
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(総裁談)


2002/05/26  

「カウンターで1000番をゲットした」とメールをもらったので記念品としてカモTシャツを送ることした。

実物のTシャツを作るのはこれが初めてで、カモの大きさや位置が意外と難しい。
なかなかカモらしさが表現できなく失敗が続く。
入れ墨の彫り師は自分の体で練習をするらしいが、これでは体中カモだらけになってしまう。カモを通して親から頂いた体の大切さを再確認するのだろう。

実際はTシャツにプリントしているので失敗で再確認するモノなど皆無に等しい。
あえて言うなら900円3枚入りTシャツはとても生地が薄い。薄すぎてニップルが透けてしまうオヤジ臭いTシャツだ。加えてカモがプリントされると何とも情けないグッズへと早変わり。ゴミ箱への求心力がグッズとしてのステイタスを与える。

(N談)


2002/05/25  

 いままで撮ってきた団地をいくつかプリントしてみた。

 そのために8万近くする新しいプリンタを購入。団地につぎ込んでる。このプリンタ、インクがフォトブラック、グレー、マゼンタ、ライトマゼンタ、シアン、ライトシアン、イエロー、と7色もあって、とてもきれい。きれいつっても団地プリントしてるわけですが。

 で、数十枚団地をプリントして早くもインク切れ。圧倒的に切れるのが早かったのがライトマゼンタ。つまりピンク色。

 色で言えば団地のほとんどはピンクでできているわけか。意外。

 団地は一般的には決して良いイメージを持たれていない。そんな逆境の中我々は日々団地の魅力を社会に向かって啓蒙しているわけだが、今回のこの事実は是非大々的に公表したい。団地はブラックでもなく、グレーでもなく、実はピンクなのだと(*1)。あとの半分は優しさでできている、ともついでに言っておきたい気分だ。


 ていうか、こんなに団地プリントしてどうするのか、と冷静になってみて、新宿の「私の志集」の人の気持ちが少し分かった気がした(*2)。


---
*1
団地妻って、そういうことか。しまった。

*2
新宿にいる有名な女性。「私の志集」と書いた紙を首からぶら下げて遠くの一点を見つめて微動だにせずに西口に立っている。最近見ないのですが、元気でしょうか。
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(総裁談)




2002/05/24  

 ちょっと前、テレビでコンピューターのソフトウェアのコピーはやめてくれ、という趣旨のCMがあった。「笑ウせえるすまん」が「コンピューターソフトの違法コピーは犯罪です」と言って高笑いしていたあれだ。

 よく考えたらこのセリフは変だ。そりゃ違法なんだから犯罪だろうさ。何言ってんだ。

 今回ばかりは彼は笑ウ立場ではなく、笑われるほうなんじゃないかと思った。「ドーン」とか言ってる場合か。

(総裁談)




2002/05/23  

 そういえば経営方針発表はまだですね(*1)。

 以前の経営方針発表会では「筋肉体質」という言葉も頻繁に使われていた。「筋肉体質の経営」とか言ってたから、おおかた日経新聞かダイヤモンド社あたりが刊行している雑誌が火付け役の言葉なのだろう。「勝ち組」とかと同じだ。たぶん。

 ただ、気をつけなければならないのは、ぼくが属している会社がしばしば、社内でしか通じない言葉をつくったりすることがある、という点だ。この「筋肉体質」も、そういう当社オリジナルの言葉かもしれない。

 そこで、「筋肉体質」を検索してみた。当然のことながら、フィットネスや栄養剤なんかのサイトが出てきた。やっぱり社内の言葉か、と思ったそのとき、社長が「筋肉体質の経営」と言っているサイトがあった。

 その会社は「キューピー」だった。あのマヨネーズのキューピーである(*2)。

 マヨネーズで「筋肉体質」。流行ってるからって、使えばいいものではない。

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*1
2002/04/01の「かもだより」参照。

*2
よく読むとキューピーは医薬品やヘルスケアの事業も展開しているらしい。もしかしたら文字通りの「筋肉体質の経営」なのかもしれない。謎は深まるばかりである。うそ。
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(総裁談)





2002/05/22  

 会社に新しいインターネット広告配信アプリケーションの売り込みの営業さんが来た。

 サイトを見ている人がどんなことに興味を持っているかの情報をあの手この手で割り出して指標化するのだという。指標は全部で数百にもなり、的確にその人が興味を持っている広告を流せるのだそうだ。画期的な仕組みだということで、みんな感心していた。

 しかしその指標のカテゴリを見てみると、ぼくの興味のないものばかりが並んでいる。「スポーツ」とか「投資」とか「コンピューター」とか。「団地」はどこにもない。
 
 ITなんてこの程度のものか。
 
 
 あんな大きなものを見落とすなんて、どうかしている。

(総裁談)



2002/05/21  

静岡・興津川で20日、アユ釣りが解禁された。

外装タイルのはがれ具合は全体の60%と平年並み。解禁を待ちきれず、週末の18日から団地内のふれあい広場でテントを張って下見する人もいた。東京都新宿区のアルバイト、Nさん(29)は「小さいけれど3個撮れた。これからは団地を追って飛び回りますよ」と顔をほころばせた。

季節の風物詩の定型文を利用することで認知された趣味としての団地をシミュレート。

結構しっくりいく。

(N談)


2002/05/20  

 ちょっと前の城南予備校という予備校のポスターが気になっていた。「本気なら、城南予備校」というコピーで、女の子が頬を膨らませて、ちょっと怒ったような表情をしてこちらを睨んでいる写真が添えられていたものだ。

 何故気になるのかというと、その子が以前つきあっていた子に似ているからである。睨まれた上に、「本気なら」とすごまれると、なんだかいたたまれない気持ちになる。

 しかもそのうえ、よく見たら「キミの努力、もう無駄にならない」とまで書いてある。

 世の受験生に対して、おうおうにして努力は無駄になってしまうのだということを教えてあげたい。

(総裁談)




2002/05/20  

 この前久しぶりに大江戸線に乗った。

 仕事で麻布十番に用事があって大江戸線に乗ったのだが、電車に乗っているよりもプラットフォームから地上までの方が時間がかかったんじゃないかと言うぐらいエスカレーターに乗った。

 大阪だと長堀鶴見緑地線も同じように地上までが長い。線の名前も長い。英語のアナウンスの「Nagahori Tsurumi Ryokuchi Line」は何かのネタのようだ(*1)。

 深いだけでなく、いろいろな既存の地下鉄やインフラを避けるために、非常に複雑に通路がおれ曲がる。歩きに歩いて都営浅草線の大門のプラットフォームに着いたときは感動した。ついこの間までこんな出口はなかったのに。すげー。

 この感じは何かに似ていると思ったら、ドラクエとかのRPGモノのゲームで秘密の地下通路を発見して思わぬところに出たときの、あの感じだ。この秘密の通路の先にはどんなステージが待っているのか?


 言うまでもなくそれはもちろん、光が丘団地だ。(*2)


---
*1
たぶん、タモリのネタだと思う。きっと。

*2
大江戸線の終点。
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(総裁談)




2002/05/19  

 「明巧ラブリン」という会社の看板が通勤の車窓から見えます。

 女の子型のロボットを造っているのでは、といつも思う。明るい性格で、巧くて、ラブリーな、そんなロボットだ。「巧い」という特徴がポイントだと思う。何が巧いのか、それによって納入先が決まるのだろう。漢字が「巧」であるのがいろいろと想像をかきたてる。

 普段「明るい性格で、巧くて、ラブリー」な女の子をあまり見かけないところをみると、大量生産していないのだろう。一体一体、職人による手作りなのかもしれない。

 素敵な娘さんというのは、そういう手間暇をかけなければ出来上がらないのだなあ、と思いながら毎朝会社へと向かうのであった。うそ。

(総裁談)




2002/05/18  

 以前、菅野美穂主演のしょぼいドラマを見た。「しあわせって、自分で決めるものなんじゃないんですか!」とか叫んでた。
しょぼい。

 そのとき思い出したのが、当時マイラインの契約を取るのに必至になっていたNTTコミュニケーションズの広告だ。契約するとプレゼントがもらえるのだ。そのコピーには「10種類のしあわせから、お好きなしあわせが1つもらえる」とある。

 ただ、その10種類のしあわせが、デジカメとか自転車とかバッグとか花とか牛肉なのだ。


 自分で決めるしあわせなんて、この程度のものなのだと思った。

(総裁談)


2002/05/17  

 今やってる仕事では営業さんが頻繁に業界用語、しかも英語の略語を使う。「CRM」とか「SCM」とか「ERP」とか。もう、何がなんだか。

 間違えて「CSM」って言っちゃったら「はあ?SCMでしょ?」みたいなことを言われたことがある。あー、はいはい。その通りですよ。わたしが悪うございました。

 だいたい何でもかんでも頭文字3文字で紛らわしいんだよ、と思いながら、帰りの青物横丁の駅。そこに今どきチーマー風の高校生が3人、大リーグ(*1)の話をしていました。

 「えーと、なんつったっけ?あのチーム」
 「あー、あれだよミソネタ・ツインズ」
 「そうそう、それ。ミソネタ。おまえ頭良いなー」(*2)


 幸せって、なんでしょう。


---
*1
MLB。

*2
でもgoogleで「ミソネタ」って検索したら73件も。ちなみに、ぼくが思い浮かべるミネソタ・ツインズは、ブランドンとブレンダです。
---

(総裁談)




2002/05/16  

へいちゃんでおなじみの石坂浩二(60)が体調不良のためテレビの人気時代劇「水戸黄門」出演が微妙になってきているらしい。

劇中で黄門様の不在はどう影響するのだろうか?
調べごとは弥七に任せ、格さんに印籠を持たせ、うっかりは八衛兵に、太刀まわりは助さんに任せ、自分はお銀とお茶をすすっている。
お気楽な身分の黄門様。

芝居の進行とは無縁の役回りからいって入院していても「ご隠居。具合わるいみたいですよ」と八衛兵が言えばすんなり話に入っていけそうな気がする。主役が入院しても話が変えられたり、番組が延期されたりすることはない。あるがままを話せばいいのだ。これが隠居の貫禄だと思う。

(N談)


2002/05/15  

 先日放送大学で、このままだとあと30年で石油資源は枯渇する、と講師が言っていた。

 ところで、過日、出張のついでに、名古屋に住んでいる女性と食事をした。ひさしぶりの再会で話題に花を咲かせていたのだが、そんな中でたびたび彼女に、「その話、コラムで読んだ」と言われた。ぼくの中の資源もかなり枯渇してきているようだ。石油とぼくのネタとどちらの資源が先に枯渇するのだろうか。

 問題はぼくが小学生の頃にも、あと30年で石油は枯渇する、と言っていたような気がすることだ。

 人類全体の未来のためにも、ぼくのコラムの未来のためにも、そこんとこはっきりしていただきたい。

(総裁談)




2002/05/15  

 新聞などの記事中である人物名が出てきたとき、その後にカッコ書きで年齢や肩書きを付け加えることがよくある。

伴 襄(都市基盤整備公団総裁)
 とか(*1)

国生さゆり(35)
 とか(*2)。

ところで、ちょっと古いですが、こんな記事が。

--
 女子柔道でシドニー五輪金メダルの田村亮子(トヨタ自動車)の連勝が65でストップした。14日、横浜文化体育館で開かれた全日本選抜体重別選手権48キロ級の1回戦で、16歳の福見友子(茨城・土浦日大高2年)に、優勢(効果)で敗れた。
 田村の敗戦は96年7月のアトランタ五輪の決勝以来6年ぶり。日本選手に負けたのは90年7月の全日本体重別選手権準決勝以来、12年ぶりとなる。

--
 福見友子(茨城・土浦日大高2年)
は最初に説明した記載方法にのっとっているが、

 田村亮子(トヨタ自動車)
はどうなんだ。

「トヨタ自動車社員」とかなら分かるが「トヨタ自動車」って。ヤワラちゃんは自動車なのか。


 田村亮子(トヨエース)なら、ある意味納得するけど。

---
*1
例として分かりづらいですが、「伴 襄」は都市基盤整備公団(旧住宅都市整備公団)の総裁の名前です。

*2
2002/02/13のコラム参照。

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(総裁談)




2002/05/14  

天気予報士が
「午後からは雨がぱらつくでしょう」
と言ったりする「ぱらつく」が気になる。
以前はあまり聞かれない言葉だったと思う。雨の降る様子は伝わるが天気予報用語としてはどうだろう?
「下り坂」や「前線の発達」などに比べて言葉に重さというものが足りない様な気がする。

・ぶらつく
・うろつく
・いらつく
・むかつく
・いちゃつく

いま思いついた「〜つく」を挙げてみたがあまり好印象な言葉ではない。ここで初めて「ぱらつく」がこれらの中では異色の存在だと気づいた。そこにはワルな仲間がいても我関せず、脳天気な自分を通す「ぱらつく」がいる。言いがかりをつけてごめん「ぱらつく」。

(N談)





2002/05/13  

 「恥知らず」という言葉がありますが。

 以前、福岡に出張で行ったときのこと。
 空港から会議が行われる場所までタクシーで行ったのだが、運転手の運転が乱暴だった。

 ただごとではない急発進と急停車。車線への割り込みのえげつなさも「えずかー」って感じ(*1)。

 見ると、ダッシュボードにシールが貼ってあった。曰く、


「私は恥じないプロドライバー・・・福岡県タクシー協会」


納得。


---
*1
博多弁で「こわい」って意味だったかと(*2)。

*2
今確認のため「博多弁講座」なるサイトで調べたら、その通りだったんだが、このサイト、標準語:「うるさい」→博多弁:「しゃーしか」の用例として、「団地の工事しゃーしかぁ」を挙げている。
 団地の夜明けは遠い。
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(総裁談)




2002/05/12  

 高校で世界史の授業があったが、その内容はもはやほとんど覚えていない。しかし、そんななかで皆の心に残り続け、当然ぼくの頭にも刻み込まれている世界史の登場人物、それはローマのカラカラ帝だ。

 現代でもシュワルナゼ外相、オルブライト国務長官など、歴史に残る名政治家(*1)は多い。国務長官が何をやる人なのかは全く分かっていないが、その名前だけは覚えている。外相といったらシュワルナゼ。シュワルナゼといったら外相。現役でなくても、この響きは日本人の心に残り続けるであろう。同じ理由でプーチン、ってのもなかなか良い線を行っている(*2)。

 今の日本の政治に求められているのは、独創性のある名前の政治家だ。鈴木だの田中だの加藤だの、そんな単純な名前だからいかんのだ。

 選挙の際に芸名で出馬することが認められているのかどうかは分からないが、これからは是非名前の響きでもって勝負してもらいたい。

 「まさ美」とか「てる彦」とか一部をひらがなにする立候補者をよく見るが、もっと抜本的な構造改革が必要だ。

 割烹料理屋とか居酒屋の名前みたいじゃん。


---
*1
あくまで響きの問題ですが。

*2
単にロシア語の響きが物珍しいだけか。
---

(総裁談)




2002/05/11  

「カモの日」をみつけた。

〈かもさん通信 4月号〉
小さいかもさんにとって外あそびによい季節になりました。
今年度も毎週 火曜日  午前10時〜11時半
乳児園庭であそびましょう。
第二火曜日はグラン・カモの日です。
この日は時間は同じですが、まずみんなで「どんぐりホール」でリズムやわらべうたをしてあそびます。

保育園の連絡文らしいのだが
月一回ペースで訪れるカモの日。しかもその日はグラン・カモの日だ。
ということは普通のカモの日はもっと頻繁に訪れるということだろうか?
普通のカモの日はリズム体操だけでわらべうたは歌えないのだろうか?いくつかの疑問が浮かんだ。

質問をしようと園のホームページのENTERのボタンを押すが中には入れず、門前払いを受ける。初めて拒まれても追っかけたくなる気持ちを経験する。
いつか「グラン・カモの日」をレポートしたいと思う。

(N談)



2002/05/10  




 大阪に出張に行っていました。宿はAPAホテル。やっぱり部屋に本が置いてありました。

 読んでみたところ、女社長の人生と経営の哲学が非常にわかりやすい表現で綴られた、つっこみどころ満載の内容でした。いままで彼女の顔面の造形と過剰な露出とのバランスに関して色々と言わせていただきましたが、読後、あの造形であるが故にこのような本を出してもOKなのだろうな、という感想を抱きました。

 くさっても成功している企業の女社長。その人生哲学を語るとなれば鼻持ちならないものになるのは必至。しかもその表現がトホホなものであればあるほど立ち上るこの苛立ち。しかし、そんな感情をすべて「まあ、しょうがないか」に反転させる、それがあの造形なのではないでしょうか。これを整った顔立ちの方がやったら反感を買うことでしょう。どうもこの本のターゲットは女性のようですし。

 カバーの折り返しにコメントを寄せているのが高見恭子というのも、同じ理由による人選ではないかと。絶妙です。

 彼女も「成功している女性」にカウントできるかどうかは疑問ですが。

(総裁談)




2002/05/09  

サッカー・ワールドカップ関連のFIFA公認グッズを調べてみた。

・おもろい携帯ストラップ
・ステッカー
・プレイマット
・マイナスイオンブレスレッド
・サッカー情報地球儀Lサイズ
・パチンコ台
・数珠

この何でもありを許しているのは「グッズ」という響きだと思う。
「なんだ、グッズか。じゃぁ、しょうがない」と手っ取り早くあきらめさせて認知させる説得力がある。
ところで自民党ホームページの「選挙用品コーナー」でも似た様なモノが販売されている。

・必勝ハチマキ
・必勝だるま
・ジャンパー各種
・シンボルマーク入りエプロン
・必勝マーク入り紙コップ2000個入り
(または自民党必勝カップ)
・必勝銅鐸お守り48B/135,000円

「グッズ」ではなく「選挙用品」と紹介されているためか、エプロンって選挙に使うか?とか、コップなのかカップなのかはっきりしろなどツッコミたくなってしまう。自民党はまだ「グッズ」の効果を知らないようだ。
「必勝銅鐸お守り48B/135,000円」はどうせ誰も買わないのだからもっと高くても良いと思う。

(N談)



2002/05/08  

 公明党内でもで鈴木宗男に対する議員辞職勧告決議案に賛成するべきだとの意見が強まっている、とか野党4党は衆院予算委での証人喚問を再度求める方針だとか、いよいよなんだか、って感じですが。

 ぼくが一番気になるのは、衆院に彼が姿を見せなかった、ってことです。

 イヤなことがあるからって仕事勝手に休んでよいのでしょうか(*1)。小学生か。おなか痛いんか。


---
*1
大学の講義みたいに3回欠席で単位やらない、とかそういうルールにするとよいかと。で、隣の人がムネオの声色真似て代返とかやったら面白い。
---

(総裁談)




2002/05/07  

もう「ワールドカップ」って聞き飽きました。もういいです。

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 カタカナの「クン」は女の子に対してしか使われないのはなぜか。そして使うのはたいてい課長とか、そういうポジションのおっさんだ。マンガとかでしか見たことはないけど。女の子じゃない「クン」は「かりあげクン」ぐらいだ。

 また、カタカナの「サン」は「課長サン」とか役職の後に付けて使う場合が多いような気がする。官能小説でありそうだ。読んだことないけど。

 さらに、カタカナの「チャン」は山本カントクとかスポーツ新聞のエッチなコーナーで使われているような気がする。「池袋店の由香チャン(19)」とか。読んだことないけど。


 「カントク」を含め、カタカナ呼称はいかがわしいということが分かってきた。以上、連休のまとめでした。

(総裁談)




2002/05/06  

 昨日のコラムでグリニャール反応に関して勝手なことを書いてしまいました。

 ちゃんと調べてみたところ、グリニャール反応とは、有機分子に炭素を含んだ基を結合させるための触媒反応のこと。ジエチルエーテルに有機マグネシウム化合物を溶かしたものが、一般的にグリニャール試薬とよばれ、フランスの化学者グリニャールによって1901年に発見されたそうです。比較的複雑な化合物を作るときに非常に役に立つものだそうで、グリニャールさんはこの研究によって1912年にノーベル化学賞を獲得しています(*1)。

 そんな大変のものだったとは知らず、下品なことを書いてしまいました。ここでグリニャールさんならびに日東化成様にお詫び申し上げます。


 ヤワラちゃんに関しては謝るつもりはありません。

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*1
アイザック・アシモフ著「科学と発見の年表」(丸善)を参考にしました。
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(総裁談)




2002/05/05  

 大阪に出張などで行くたびに気になっている、新幹線の窓から見える看板がある。

「グリニャール反応の日東化成」という看板だ。

 グリニャール。どういう反応だろうか。

 たとえて言うならばたぶんそれは、エロビデオを見ていたら、急に画面にヤワラちゃんが登場した時の、身体の一部の急激な変化のことだ。グリニャ〜ル。

 要するにバイアグラの反対の作用だと思うのだが、日東化成はそれでもって、一体どういう商売をしているのか。

(総裁談)




2002/05/04  

連休ですが、普通に更新。
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 「趣味の店」という屋号を掲げる店がある。なぜかたいてい手芸用品店だ。こんなんでやっていけんのかなー、っていうような店であることが多く、この手の店を見かけるたびに、この屋号が意味するところは「趣味のための用品を売っている店」なのか「趣味でやってる店」なのか、どっちなんだ、と思う。

 後者であるならば、ぼくも「趣味の店」を開きたい。もちろん団地グッズの店だ。

 ところで、養毛剤か何かのCMで「医薬品だけにできることがあります」というコピーがあった。これを耳にするたびにそれは「オンリー・ザ・医薬品」なのか「ビコーズ・イッツ・医薬品」なのか、どちらの意味なんだ、と思っていた(*1)。

 なにが言いたいかというと、日本語って、難しい、ってことです。


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*1
「オンリー・ジ・医薬品」ではないかとの意見あり。英語も難しい。
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(総裁談)




2002/05/03  

2ちゃんにここのURL書き込んだら昨夜はいつもの5倍のアクセスがありました。2ちゃん、すげえ。

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 昨日、高島平団地に撮影に行っていました。

 高島平団地は一時期自殺の名所と化してしまい、通路の腰壁の上の部分をはじめ、あらゆる開口部に柵がしてある。その柵がチューリップの形だったりして、機能と裏腹な、そんな遊び心が団地マニアの心をくすぐります。

 ところで飛び降り自殺といえば、東京のJR総武・中央線も飛び込み自殺をはじめ、人身事故が非常に多い(*1)。
 ホームから転落した他人を助けようと自分も飛び降りて死んでしまったという出来事があり、さらにその後同じように飛び降りて助けようとする人が続出したことは、記憶に新しい(*2)。

 それ以来、JRに限らず、各駅で「あっ、と思ったら非常停止ボタン」というポスターをよく見かける。

 問題は「あっ」と思った時にとっさに押せるほど非常停止ボタンは多く設置されていないし、分かりやすい場所に設定されてもいない。だいたい、一昔前に非常停止ボタンを悪戯で押すのが流行った時、「押さないでキャンペーン」を展開してボタンを押しにくくしたことだってあったのだ。

 と、社会派を気取ってみたが、色々問題があるなかで、一番の問題は秋葉原の駅員室にある標語が「飛躍」であることだと思う。


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*1
終電間に合わないなー、と思ったら人身事故のせいで間に合ったことが何回もある。

*2
みんなすごいな。どうかしてる。命が大事だなんて嘘なんじゃないかと思ったのは岡田友希子の自殺の後の一連の後追い自殺の事件の時以来だ。
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(総裁談)




2002/05/03  

 「2ちゃんねる」に「団地マニアいますか?」ってスレがあがっててびっくり。

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 ところで、少し前、東京の新しい地下鉄である、大江戸線の広告にこんなのがあった。曰く「東京をテーマパークを見立てると一日乗車券700円は安い」と主張するものだ。続けて「大江戸線はほぼ江戸と呼ばれていた地域を包み込んで走っています。あなたの好きな『テーマパーク』を見つけてください」と言って、大江戸線の環状になっている部分の中の地図を示している。

 大江戸線は正確には環状ではなく、なげなわのような形をしている。つまり環状の一部から一本の線が外側に伸びている形だ。
そして、大江戸線沿いにテーマパークがあるとしたら、それは、この広告が示すような、環状に包み込まれている内部にそれはあるのではなく、その、外に伸びているところにあるのだ。それはちょうど東京ディズニーランドが東京ではなく千葉県の浦安にあるように。

 何が言いたいのかというと、大江戸線沿いにある真のテーマパークとは、その外に伸びている部分の終点、かつては江戸ではなかった町、「光が丘団地」がそれだということだ。

 さらに言えば、浦安にある真のテーマパークはディズニーランドではなく、新浦安の団地群だ。シンデレラ城は京成サンコーポだ。さよなら、ファンティルージョン。

(総裁談)




2002/05/02  

 我々住宅都市整理公団は、日々こうやって団地趣味の啓蒙に励んでいるわけだが、正直、団地趣味が正式な趣味として広く認知される日が来るかどうかに関して自信を持てないでいる。

 そんなとき、CNNの「こぼれ話」のニュースで以下のような記事があった。
http://www.cnn.co.jp/fringe/K2002042900047.html

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英の飛行機ファン、「機密盗んだ」とギリシャで有罪に
 
 英国では、空港に止まっている飛行機の機体を見たりして楽しむ「プレイン・スポッティング」と呼ばれる趣味に人気があるが、ギリシャ国内で同じことをした旅行者が27日、「国家機密を盗んだ」などとして当地の裁判所で有罪を宣告された。

報道によると、ギリシャ南部カラマタの裁判所は「機密を盗んだ」とする被告8人に禁固3年、「盗むのを助けた」とする被告6人に禁固1年執行猶予1年の判決を下した。

被告の1人、マイケル・バーグセルさん(47)は「こんな評決が、21世紀のヨーロッパで起きるとは考えてもいなかった」と話す。

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英国では、プレイン・スポッティングのほか、列車を見て楽しむ「トレイン・スポッティング」にも人気があるとのことで、こんな地味な趣味が紳士の国、英国で、しかも47歳といういい歳をした男が勤しむぐらいの市民権を得ているのなら、「ダンチ・スポッティング」が広く親しまれる日が来ることもあり得るのではないかと、力を得た次第である。逮捕云々は別として。


 っていうか、CNN、「こぼれ話」ってジャンルはどうかと。

(総裁談)





2002/05/01  

 猫の顔はみんな同じに見える。

 猫に限らず人間以外の動物の個体の区別は、ぼくにはつかない。でもたぶん、猫を飼っている人には猫は一匹一匹違って見えるんだと思う。

 「21エモン」という藤子不二雄のマンガでこういうストーリーがあった。主人公が異星人から、いわれのない攻撃を受ける。異星人は復讐だというが全くその心当たりがない。話を聞くうちに、異星人には地球人がみんな同じに見え、人違いをしていることがわかる。

駅で、これから旅行に出かけるらしい女性数人が待ち合わせをしているのを見かけた。彼女たちは、それぞれいくつかの荷物があり、それらを一カ所にかためて足下に置いてあるのだが、そのほとんどがルイ・ヴィトンだった。

ぼくにはどれも同じに見え、どれが誰のだか分からなくなりはしないのだろうかと思ったが、たぶん猫を飼っている人には猫は一匹一匹違って見えるんだろう(*1)。

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*1
たぶん、彼女たちには平井六丁目団地も平井七丁目団地も同じに見えるんだろう。ぜんぜん違うのに。
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(総裁談)





2002年4月のカモだより